御厨小学校・同PTAが一緒に作ったQ&Aブック。

「保護者として子どもの学校生活にどのようにかかわっていくか?」という観点から素朴な疑問を整理し、疑問への答えらしきものをまとめたものだそうです。

「足利市の子育て中の親の支援になれば幸いです。ご活用ください。」とご担当された先生からもメッセージがありました。就学を控えた保護者のみなさんにも、ぜひ読んできただきたい。そんな思いで、ギューッと凝縮してお届けします。

 

 

Ver.4 2017.4
御厨小学校 同PTA 共編

Q. 親として「やっちゃいけないこと」ってありますか

A. Aさんの話…先生、他の子、その子の親の悪口や陰口を言わない!差別しない!!

Bさんの話…悪い手本にならない。子どもはマネします。

Cさんの話…自分(自分の子)のことしか考えない。自分の子の話しか聞かない。困ったときは、相談することだと思います。

Dさんの話…手をぬかない。だけど、手をかけすぎない。難しいです。

 

Q. うちの子はまわりとうまくやれるか心配です。

A. お子さんの学習習得や行動面、友達との関わりなどで気になることは何でも気軽に相談してほしいとのことです。

学校には、特別支援教育コーディネーターが指名され、校内委員会が組織されています。心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。

コーディネーターが窓口となって、お子さんのことを考えることにより、学級担任一人が支援をするだけでなく、校内の多様な人材チームで対応することが可能です。

また通級指導教室では学習の補充や友達とのかかわり方などを学ぶ学習を専属の職員がいて受けられるそうです。必要に応じて、スクールカウンセラーや医療機関等をご紹介することもできます。

こんな子いるかな?

●文章題になると面倒くさがってやらない。

●読んでいるうちに勝手な読み方をする。

●ノート一杯漢字練習するのに、ちっとも点が取れない。

●体育のある日は登校をしぶる。

●何度注意しても宿題をやってこない。

●よけいなことを言って授業のじゃやまをする。

●話したばかりのことを質問してくる。

●いつも1番でないとふてくされる。

●気が利かない。言われた通りにしかやらない。

●融通が利かない。頑固でわがまま。

●一人でぶつぶつ言っている。

●漢字や計算は得意なのに、グループなどでの話し合いに参加しない。

こうしたお子さんのできない理由を「性格」「やる気のなさ」「努力不足」あるいは「しつけ」に求め、あきらめてしまっていることはないでしょうか。適切な支援があれば、もっともっと伸びていくお子さんかもしれません。

こうした障害があることを理解されず、適切な対応がないことで、学力不振、問題行動、不登校、いじめ等の問題行動を引き起こすこともあります。まずは、障害を正しく理解し、お子さんを十分に認めていくことが必要です。

 

Q. 必ず守る保護者ルールはありますか

【写真、ビデオ等の撮影ルール】

個人情報や肖像権の保護の時代です。保護者や学校職員以外の皆様のお子さんを対象としたビデオや写真の撮影とその公開にガイドラインが出来ています。

撮影を許可する行事

・体育的行事(運動会、マラソン大会、学年行事)※水泳場面は除く

・文化的行事(学年の集会や発表会、作品展など)

・式典(入学式、卒業式など)

子どもたちの活動への集中や、他の保護者の皆様への配慮から撮影場所、時間、方法を制限させていただくことがあるそうです。協力しましょう!

 

撮影をご遠慮いただく行事

・参観日(授業参観、学校公開など)

・校外学習(遠足、宿泊学習、見学など)

・その他非公開のもの

※学校が認めた業者、報道機関、県市職員、PTA役員および教職員はこの限りではありせん。

 

 撮影物の利用について

撮影を許可した場合でも私的利用の範囲を超えた利用(公開)は肖像権の侵害になりますので認められません。必要に応じてその旨を他の保護者、地域、関係機関に周知するように努めてください。

 

私的利用の範囲

・家庭での利用は特に制限はありません。印刷や鑑賞、データのコピーやダビングも問題ありません。

・家庭外での利用には制限があります。

新聞や雑誌、ホームページ、」ブログ、ツイッター、ミクシィ等の不特定多数の人が見るメディアに投稿や提供したり、YouTube等の動画投稿サイトにアップロードしたりすることはできません。ただし、映っているすべての人物及び保護者が承諾すれば可能です。

 

【授業参観でのおしゃべりは迷惑ですね】

何人かの人にインタビューしたら共通した意見があつまりました。

「授業参観で、子どもや先生が一生懸命話しているのに、後ろのほうでおしゃべり続けている人や、廊下で笑い声をたてている人には、正直ムッと来ます。」「子どもがドキドキしながら頑張っているのに邪魔するな!と言いたくなります。」「こんなことに腹を立てているのは私だけかなと思ったら、学校のアンケートにも同じ意見がけっこうありました。たぶん、アンケートで毎年低いポイントだと思います。まず、親からお手本を見せるべきだと思います。」

夢中でおしゃべりしているときは気がつかないけれど、冷たい視線を浴びていることもありそうです。気をつけましょう。

 

Q. いじめの相手の電話番号は教えてもらえるの

A. いじめに限らず学校は保護者の承諾なしに個人情報は教えてくれません。担任の先生に文句を言ってもダメです。それで私たちの個人情報も守られているわけです。これまでにも書かれていますが、問題があったときは先生と相談することから始めることをおすすめします。

 

Q. 子どものけんか。相手がけがをしちゃった。

A. いろいろなケースや考え方があります。そこで、経験者からの意見を集めてみました。

〇「子どものけんかに大人は口を出さない」という考えの人もいますが、ケガをしてしまったとなると知らんぷりはまずいと思います。親として謝罪すべきことは謝罪すべきだと思います。(Aさん)

〇私の場合は、電話でお詫びしましたが「誠意がない」と、話がこじれてしまいました。ケガを「した側」と「させた側」では、気持ちに大きな差があることをしみじみ学習しました。(Bさん)

〇私は逆にていねいな謝罪をうけて、自分の子が、きっかけを作ったこともあり恐縮してしまいました。(Cさん)

〇子どもは、自分に都合よく話すので簡単に考えてしまったのは反省しています。先生に会って、よく事情を聞くべきでした。(Bさん)

〇早くけんか相手の保護者の方と会うことをすすめますね。時間がたつと相手の誠意に不信を持ちますね。「うちの子がこんなに辛い思いをしているのに…」という親としてのイライラを感じました。(Aさん)

〇ウチの子の時は、複数の子が関係していたのですが、相手のお母さんをよく知っていたので甘えがあったと思います。「不誠実だ!」と言われました。親同士の関係で、お詫びに差があったりするとまずいですね。親としての甘えがありました。(Dさん)

 

Q. 学校の子どもへの対応に不信がある。

A. なによりもまず、不信があれば、その原因となった事実を確かめることが大切です。そして、目の前のお子さんを大事にするという視点で、学校とと家庭が協力していく関係を作ることが、お子さんにとって一番のメリットになると思います。

お子さんが学校のことを家で話してくれるほど保護者のみなさんも学校の様子が分かり、お子さんとの会話が活発になるものです。

 

でも、お子さんからの情報が誤っていたり、一部だけが伝わったりすることで保護者のみなさんが担任や学校への不信を持つこともあります。もちろん、不信が当っている場合もあります。PTAに相談がくることがありますが、そんなときにお話しするのは次のようなことです。

〇子どもの前では不信や不満を話さない。簡単に子どもの不満に同調しない。お子さんの学校への不信感を高めても、メリットがない。辛くなるのはお子さんです。

〇まず、担任と連絡をとることです。電話や手紙などで連絡を取るとよいでしょう。電話ならお子さんの不在の時間、連絡帳よりはお手紙などお子さんの目や耳に入らないほうがよい場合も多くありそうです。

〇「文句を言う」のではなく「相談する」ほうが、お子さんへのメリットが大きいです。一方的に苦情をぶつけても、保護者と担任の先生の「意識のずれ」が生まれたら問題がこじれるだけです。

〇担任以外の先生と連絡をとるという方法もある。担任と相談しても解決しない場合や、担任には話しづらいという悩みもあると思います。そんなときは、これまでに出会ってきた先生や担任以外の先生にお話しするのも解決策です。御厨小学校では、保護者のみなさんの相談窓口として児童指導担当、主幹(教務)の先生が相談を聴きに柔軟に対応する用意をしているそうです。

 

Q. 忘れ物は届けたほうがよいのですか。

A. 届けたほうがよい時は「担任の先生から連絡が入ります。」連絡がなかったら届けなくても大丈夫だそうです。その理由は…。

〇どの子も届けてもらえる環境ではない。親の状況で子どもの対応に差が出るのは…。

〇忘れて困ることも、子どもの自立には必要な体験。困らないように考えさせてほしい。

職員室の前にある公衆電話で「なんで入れておいてくれなかったの!」と家族に怒る子。「早く持ってきて!」と命令する子。いろいろあるそうです。

小耳に挟んだ先生方は、がっかりしたり、これで自立していけるのかと不安になったり、自分のことは自分でさせなきゃと怒ったり。いろんな気持ちがよぎるそうです。

届けたほうがよい時は意外に少なく、「予防注射の保護者の印」とか「参加同意書」とか、保護者しか対応できない場合がほとんどだそうです。

 

 

Q. 遅刻したときは親は教室まで行くべきか。子どもだけで行かせるべきか。

A. 状況によってでしょう。先生に連絡や説明があるなら親は教室へ行くべきだと思いますし、連絡がついているなら子どもだけで行かせることで「親離れ子離れ」の第一歩という考え方もあると思います。

授業中だと…というためらいのあるときは職員室から連絡を入れてもらうという手もあります。こっそり見届けたいという時もありますよね。

 

御厨小学校HP