心も身体も大き<変化する思春期。
さまざまな事情で心や身体のバランスをくずしケアが必要になることもあります。
そんな時の参考になる思春期にかかりやすい病気についてご紹介します。
非行・逸脱行動

 思春期は、親や大人、社会に対する関心が強くなり、自立心と心もとなさから、親や大人に反抗しやすくなります。非行・逸脱行動は、喫煙や飲酒、暴力や、盗み、万引き、性的逸脱行為など、さまざまなものがあり、その程度も様々です。「一時的な反抗」として捉えるべきか、重大な問題の兆候であるかの判断は難しく、親や周囲の大人はその対応に悩みます。重大な非行・逸脱行動は、思春期に表面化しやすく、以前からあれぱ悪化しやすいものです。

 非行・逸脱行動の要因は様々挙げられます。そこには何らかの怒りやメッセージがこめられていることが多いですが、その背景には、強い依存や秉く空虚な気分か存在する場合が少なくありません。経過も様々で、ときに非行・逸脱行動が持続し激しくなることがあります。

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摂食の問題

 過度な少食や偏食、過食、嘔吐といった摂食の問題は、思春期にはしぱしぱみられます。特に過度な少食や偏食は、この時期によくみられるダイエットと区別するのが難しいことがあります。

 摂食の問題の要因はさまざまですが、思春期における摂食の問題は成長に対するとまどいがあることが少なくありません。成長の過程にある思春期では、心と体の変化にとまどいやすいものです。成長に伴って当然起こりうる体重の増加でも、自身では認められなくなることがあるのです。

 摂食の問題の形態や経過はさまざまですが、食べ物に関することに強く関心が向き、食事に強いこだわりを見せます。また、家族の食事を過度にコントロールしようとすることもあります。

 極端にやせてきた場合には特に注意が必要で、専門的な援助が必要となりますが、本人が他者からの介入を拒むことが多<みられます。

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喫煙と飲酒

 非行・逸脱行動の一つとして捉えられます。未成年者の喫煙と飲酒に対しては、近年社会的にも対策がなされていますが、それでもタバコや酒類は入手しやすく、この問題を生じやすくさせています。そこには親や大人に対する反発があるだけでな<、依存があることも見逃せません。

 この問題は、友人など周囲の影響も受けやすく、家族だけでの発見や対応は難しいことが少なくありません。問題の発見や対応には、学校や親同士の連携が大切になります。

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禁止薬物の使用

 非行・逸脱行動のなかでも、タバコや酒類といった身近なものよりも入手しにくいため、より積極的で能動的な非行であるといえます。しかし近年では、インターネットの普及などの要因により、禁止薬物が入手しやすくなってきたことが指摘されており、「対岸の火事」としてみないことが求められます。

 この問題には喫煙と飲酒の問題と同様、親や大人に対する反発と依存が含まれていますが、それらの気持ちはよリ激しい場合が多いと考えられます。また禁止薬物の乱用に陥る背景には、重く沈んだ抑うつ的な気分が多くみられるといわれています。

 禁止薬物の乱用における問題は大きな危険をはらみます。乱用の兆候は、怠学、成績不振などの学業態度の急激な悪化と、犯罪、暴力、明白な性格変化などの社会的問題です。乱用していても、本人はたいてい問題を認めないため、学校や友人、親同士のネットワークからの情報が重要になります。

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抑うつ的な気分

 「自分とは何か」といったことや社会の中での自分を意識的、無意識的に考えることが多くなると、孤独や低い自己評価を感じやすいものです。それはしばしば重<沈んだ持続する落ち込み、すなわち抑うつ的な気分を引き起こします。抑うつ的な気分は特に女子に多いといわれています。一過性でおさまる場合が少なくないですが、長期にわたることや絶望的になってしまうことがあり、その程度や持続については注意する必要があります。

 抑うつ的な気分になると、食欲低下や眠れなさを感じることがあります。ときに自殺の考えや自傷行為がみられることちあります。この時期では、不安、摂食の問題、喫煙・飲酒、禁止薬物の使用などは、こうした重く沈んだ抑うつ的な気分が背景にあることが少なくありません。

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